ものすごい痛みと闘っていた童話のお姫様

JUGEMテーマ:記録

 

アンデルセン童話に「白鳥の王子」という物語があります。魔法で白鳥にされた11人の兄王子の魔法を解くために、妹姫がトゲのあるイラクサを野で摘み、足で踏んで糸を取り、布に織り上げてシャツを作るというストーリー。毎日、イラクサでシャツを作る妹姫の白い指からは血が流れ、足は傷ついてヒリヒリ傷むというシーンが涙を誘います。さまざまな苦難を乗り越え、最後は兄王子たちの魔法も解け、皆幸せになるというハッピーエンドなのですが…。

 

このイラクサ、よくよく調べてみると毒性があり、中でもUrtica feroxは最も危険な刺毛植物としてギネス認定されています。どれくらい危険かというと、葉についている白い針毛が刺さって体内に毒が入ると犬や馬も殺すほど。毒にはヒスタミン、セロトニン、アセチルコリン、ギ酸などの皮膚刺激性成分を含んでおり、1961年には肌に触れてから5時間で男性1人が死亡しているとのこと。

 

もっともこのUrtica feroxはニュージーランド固有種なので、アンデルセン童話に登場したイラクサは恐らく西洋イラクサ(Urtica dioica)でしょう。Urtica feroxほど毒性は強くないようですが、ちょっと皮膚に触れても2日間ほど痛かったり、茂みに転んで全身を刺されたりすると痛いだけでなく熱が出たり吐き気を催したりすることもあるそうで、ヨーロッパの子供たちは決して触らないように親から教えられているようです。そんなところから痛い植物の代表として童話に登場したのかもしれませんね。

 

この西洋イラクサを乾燥させたものはネトルというハーブになり、抗アレルギー作用、利尿作用、浄血などの効果が期待できるのだとか。一方、日本でよく目にするイラクサ(Urtica thunbergiana)は学名が違うため、同じイラクサ属でも別物。恐らく成分も違うので、ハーブのネトルと同じ使い方をするのはやめた方がよさそうです。

スポンサーサイト

  • author: スポンサードリンク
  • 2018.09.15 Saturday

この記事に対するトラックバック

この記事のトラックバックURL

この記事に対するコメント

コメントする